29-3773~3774原典訳「天界の秘義」創世記Ⅲ

3773. `Et reducebant lapidem super os putei ad locum suum': quod
significet quod interea esset occlusum, constat ex illis quae de
lapide super ore putei n. 3769, 3771 dicta sunt. Cum his quod
nempe Verbum reclusum sit Ecclesiis, et dein quod occlusum, ita se
habet: in principio cum aliqua Ecclesia instauratur, tunc primum
est illis Verbum occlusum, sed dein recluditur, providente ita
Domino, et inde {1} discunt quod {2} omnis doctrina fundetur super
his duobus praeceptis quod amandus (o)sit Dominus supra omnia, et
proximus sicut ipse; quando haec duo praecepta pro fine sunt, tunc
reclusum est Verbum, omnis enim Lex, et omnes Prophetae, hoc est,
totum Verbum, (o)sic ab illis dependent, adeo {3} ut omnia inde
sint, et sic ut omnia ad illa se referant; et quia {4} tunc in
principiis veri et boni {5} sunt, illustrantur in singulis quae in
Verbo vident; Dominus enim per angelos tunc est apud illos, et
illos tametsi nesciunt, docet, et quoque in vitam veri et boni
ducit; [2] hoc quoque constare potest ab omnibus Ecclesiis quod
tales fuerint in infantia sua, et quod coluerint Dominum ex amore
et amaverint proximum ex corde; at temporis successu Ecclesiae ab
his binis praeceptis se removent, et a bono amoris et charitatis
deflectunt ad illa quae fidei vocantur, ita a vita ad doctrinam, et
quantum hoc fit, tantum occluditur Verbum; haec sunt quae
significantur per illa verba in sensu interno `Ecce puteus in agro,
et ecce ibi tres catervae gregis cubantes juxta illum, quia e puteo
illo potarunt catervas, et lapis magnus super ore putei: et
colligebantur illuc omnes catervae, et devolvebant lapidem a super
ore putei, et potabant gregem, et reducebant lapidem super os putei
ad locum suum.'

3773. `Et:また、そして、reducebant:戻した、返した、lapidem:石、super:~の上に、~の上で、os:口、putei:穴、立坑、井戸、ad:~に、~へ、locum:場所、位置、suum'::自分自身を、それ自身を、quod:こと、それ、そのこと、significet:意味する、quod:こと、それ、そのこと、interea:その間に、そうこうするうちに、しかしながら、それにもかかわらず、esset:あった、occlusum,:閉ざされた、ふさがれた、constat:知られる、明らかである、ex:~から、~により、illis:それらから、彼らから、quae:それらは、そのことらは、de:~について、lapide:石、super:~の上に、~の上で、ore:口、putei:穴、立坑、井戸、n.:番号、3769, 3771 dicta sunt.:言われた、
Cum:~と一緒に、~によって、his:これらから、quod:こと、それ、そのこと、nempe:正確には、即ち、Verbum:聖言、御言葉、reclusum sit:開けられた、開け放たれた、開放された、Ecclesiis,:教会、et:また、そして、dein:次いで、その後、その後は、quod:こと、それ、そのこと、occlusum,:閉ざされた、ふさがれた、ita:このように、従って、se:それ自身を、habet::持つ、有す、in:~の中、~において、principio:始め、初め、端緒、cum:その時、その場合、aliqua:何か、若干の、Ecclesia:教会、instauratur,:設置される、設立される、tunc:その時、やがて、primum:先ず、初めて、最初に、est:ある、illis:それらに、彼らに、Verbum:聖言、御言葉、occlusum,:閉ざされた、ふさがれた、sed:しかし、dein:次いで、その後、その後は、ecluditur,:開けられる、開放される、providente:備えている、予見している、ita:このように、従って、Domino,:主、et:また、そして、inde:それ故、そこから、{1} discunt:学ぶ、習う、quod:こと、それ、そのこと、{2} omnis:凡ての、全体の、doctrina:教え、教義、fundetur:基礎付けられる、確立される、super:~の上で、~の上に、his:これらから、duobus:二つの、praeceptis:教え、戒め、命令、quod:こと、それ、そのこと、amandus:愛されるべき、(未来受動分詞)(o) sit:ある、Dominus:主、supra:上に、上部に、omnia,:凡ての、全体の、et:また、そして、proximus:隣人、仲間、sicut:~の如く、~のように、ipse;:そのもの、それ自身、quando:時に、~の時、ある時、haec:これらは、duo:二つの、praecepta:教え、戒め、命令、pro:~として、~のために、fine:目的、意図、sunt,:ある、tunc:その時、やがて、reclusum est:開けられた、開け放たれた、開放された、Verbum,:聖言、御言葉、omnis:凡ての、全体の、enim:なぜならば、~というのは、Lex,:律法、法律、et:~と、および、omnes:凡ての、全体の、Prophetae,:預言者達、hoc est,:即ち、totum:凡ての、全体の、Verbum,:聖言、御言葉、(o) sic:そのように、こうして、ab:~から、~により、illis:それらから、彼らから、dependent,:かかる、依存している、従属する、由来する、adeo {3} ut:これほど、omnia:凡ての、全体の、inde:それ故、そこから、sint,:ある、et:また、そして、sic:そのように、こうして、ut:~のために、こと、~するように、omnia:凡ての、全体の、ad:~に、~へ、illa:それらを、se referant;:~に関係する、~に関係がある、et:また、そして、quia:なぜなら、ので、{4} tunc:その時、やがて、in:~の中、~において、principiis:原理、要素、基礎的観念(主義)、veri:真理、et:~と、および、boni:善、{5} sunt,:ある、illustrantur:明るくされる、照らされる、in:~の中、~において、singulis:別々の、個別の、quae:それらは、そのことらは、in:~の中、~において、Verbo:聖言、御言葉、vident;:見る、認める、Dominus:主、enim:なぜならば、~というのは、per:~を通して、~によって、angelos:天使達、tunc:その時、やがて、est:ある、apud:~のもとに、~において、illos,:彼らを、et:また、そして、illos:彼らを、tametsi:例え~でも、それでも、それにも関わらず、nesciunt,:知らない、気付かない、docet,:教える、伝える、et:また、そして、quoque:~もまた、同じく、同様に、その上、~でさえ、実のところ、in:~の中へ、~に、vitam:生命、veri:真理、et:~と、および、boni:善、ducit;:導く、連れて行く、
[2] hoc:これは、quoque:~もまた、同じく、同様に、その上、~でさえ、実のところ、constare:知られること、明らかであること、potest:出来る、可能である、ab:~から、~により、omnibus:凡ての、全体の、Ecclesiis:教会、quod:こと、それ、そのこと、tales:このような、次ぎのような、fuerint:あった、in:~の中、~において、infantia:幼年期、幼児期、sua,:それら自身から、et:また、そして、quod:こと、それ、そのこと、coluerint:礼拝した、尊重した、Dominum:主、ex:~から、~により、amore:愛、et:~と、および、amaverint:愛する、(三人称複数未来完了)proximum:隣人、仲間、ex:~から、~により、corde;:心、at:しかし、だが聞き給え、temporis:時、時間、時期、時代、successu:推移、経過、Ecclesiae:教会、ab:~から、~により、his:これらから、binis:2、praeceptis:教え、戒め、命令、se:それら自身を、removent,:遠ざける、取り除く、取り去る、et:また、そして、a:~から、~により、bono:善、amoris:愛、et:~と、および、charitatis:仁愛、deflectunt:それる、はずれる、脱線する、ad:~に、~へ、illa:それらを、quae:それらは、そのことらは、fidei:信仰、vocantur,:呼ばれる、ita:このように、従って、a:~から、~により、vita:生命、ad:~に、~へ、doctrinam,:教え、教義、et:また、そして、quantum:quantum~tantum~、~ほど~それだけ、~だけ~である、hoc:これは、fit,:為される、行われる、tantum occluditur:閉ざされる、閉められる、Verbum;:聖言、御言葉、haec:これらは、sunt:ある、quae:それらは、そのことらは、significantur:意味される、per:~を通して、~によって、illa:それらを、verba:言葉、語、in:~の中、~において、sensu interno:内意、`Ecce:ほら、見よ、puteus:穴、立坑、井戸、in:~の中、~において、agro,:野、畑、原、et:また、そして、ecce:ほら、見よ、ibi:そこに、そこで、tres:3、catervae:群、集団、gregis:(羊や山羊などの)群れ、cubantes:寝ている、横になっている、juxta:接して、すぐ近くに、~の側に、illum,:それを、彼を、quia:なぜなら、ので、e:~から、~により、puteo:穴、立坑、井戸、illo:それから、彼から、potarunt:飲ませた、吸収させた、catervas,:群、集団、et:また、そして、lapis:石、magnus:大きな、偉大な、super:~の上に、~の上で、ore:口、顔、putei::穴、立坑、井戸、et:また、そして、colligebantur:つなげられた、まとめられた、引き留められた、illuc:そこへ、その場所へ、omnes:凡ての、全体の、catervae,:群、集団、et:また、そして、devolvebant:転がし落とした、下へ転がした、lapidem:石、a:~から、~により、super:~の上に、~の上で、ore:口、putei,:穴、立坑、井戸、et:また、そして、potabant:飲ませる、吸収させる、gregem,:(羊や山羊などの)群れ、et:また、そして、reducebant:戻した、返した、lapidem:石、super:~の上に、~の上へ、os:口、putei:穴、立坑、井戸、ad:~に、~へ、locum:場所、位置、suum.':自分自身を、それ自身を、

3773.「またその場所へ井戸の口の上に石を戻した」が、そうこうするうちにそれが閉ざされたことを意味することは、「井戸の口の上の石」について3769, 3771番に言われたことから知られよう。
それらによって、即ち聖言が教会に開けられ、またその後、閉ざされたことによって次のようにそのことを有する。初めに何かの教会が設立される場合、その時、先ずそれらに聖言は閉ざされているが、しかしその後、開かれる。主にそのように備えられている。またそこから、主が凡てのものの上に愛されるべきこと、また自分自身の如く隣人が愛されるべきことの二つの戒め(教え)の上に凡ての教義が確立されることを学び、これらの二つの戒め(教え)が目的としてある時、やがて聖言が開かれる。というのは、凡ての律法と凡ての預言者、即ち凡ての聖言はそこから凡てのものがあるほどにも、そのようにそれらに依存しているからであり、またそのように、それらに凡てのものが関係するからであり、またその時、真理と善の原理の中に居るので聖言の中に認める個々のものの中で照らされるからである。というのはその時、主は例え彼らが知らなくても彼らの許の天使達を通して彼らを真理と善の生命(生活)へ教え導かれるからである。
[2]そのことは凡ての教会からもまた知られることが出来よう。それら(教会)は(教会)の初期においてもまたそのようなものであった。そして愛により主を礼拝し、また心から隣人を愛した。しかし時代の推移により教会をそれらの二つの戒め(教え)から遠ざけ、また愛と仁愛の善から信仰のものと呼ばれるものへそれた。従って生命(生活)から教義へそれた。そしてそれが為されるほど、それだけ聖言が閉ざされた。それらが、「見よ、野の井戸、また見よ、そこで彼の直ぐ近くに横たわっている三つの羊の群れ、なぜなら、その井戸から群れに飲ませたからである。また大きな石が井戸の口の上にあった。そして、そこへ凡ての群れがまとめられ、また井戸の口の上の石を転がり落とし、そして群れに飲ませ、またその場所へ井戸の口の上に石を戻した。」の言葉によって内意の中に意味されている。

3774. Vers. 4-6. Et dixit illis Jacob, Fratres mei, unde vos? et
dixerunt, E Harane nos. Et dixit illis, An cognoscitis Labanem
filium Nahoris? et dixerunt, Cognoscimus. Et dixit illis, An pax
ei? et dixerunt, Pax, et ecce Rachel filia ejus venit cum grege.
`Dixit illis Jacob' significat verum boni: `Fratres mei, unde vos?'
significat charitatem ibi ex qua origine: `et dixerunt, E Harane
nos' significat ex bono communis stirpis: `et dixit illis, An
cognoscitis Labanem filium Nahoris?' significat num illis bonum
ejus stirpis: `et dixerunt, Cognoscimus' significat affirmationem
{1}: `et dixit illis, An pax ei?' significat nonne illud ex regno
Domini?: `et dixerunt, Pax' significat affirmativum: `et ecce
Rachel filia ejus' significat affectionem veri interioris: `venit
tum grege' significat doctrinalia interiora.

3774. Vers.:節、4-6. Et:また、そして、dixit:言った、illis:彼らに、Jacob,:ヤコブ、Fratres:兄弟達よ、(呼格)mei,:私達の、(呼格)unde:どこから、どの源から、vos?:あなた達は、et:また、同時に、dixerunt,:言った、E:~から、~により、Harane:ハラン、nos.:私達は、
Et:また、同時に、dixit:言った、illis,:彼らに、An:~かどうか、~でないか、cognoscitis:知る、認める、知るようになる、 (二人称複数現在)Labanem:ラバン、filium:息子、Nahoris?:ナホル、et:また、同時に、dixerunt,:言った、Cognoscimus.:知る、認める、(一人称複数現在)
Et:また、そして、dixit:言った、illis,:彼らに、An:~かどうか、~でないか、pax:平和、平安、ei?:彼に、et:また、同時に、dixerunt,:言った、Pax,:平和、平安、et:また、しかもその時に、ecce:ほら、見よ、Rachel:ラケル、filia:娘、ejus:それの、彼の、venit:来た、行った、cum:~と一緒に、~と、grege.:(羊や山羊などの)群れ、
`Dixit:言った、illis:それらに、彼らに、Jacob':ヤコブ、significat:意味する、verum:真理、boni::善、`Fratre:兄弟達よ、(呼格)mei,:私達の、(呼格)unde:どこから、どの源から、vos?':あなた達は、significat:意味する、charitatem:仁愛、ibi:そこに、同じ所に、ex:~から、~により、qua:それから、そのことから、origine::起源、源泉、` et:また、同時に、dixerunt,:言った、E:~から、~により、Harane:ハラン、nos':私達は、significat:意味する、ex:~から、~により、bono:善、communis:一般に、全般的な、共通の、stirpis::根源、起源、根幹、` et:また、そして、dixit:言った、illis,:それらに、彼らに、An:~かどうか、~でないか、cognoscitis:知る、認める、知るようになる、 (二人称複数現在)Labanem:ラバン、filium:息子、Nahoris?':ナホル、significat:意味する、num:~か、~かどうか、illis:それらに、彼らに、bonum:善、ejus:それの、彼の、stirpis::根源、起源、根幹、` et:また、同時に、dixerunt,:言った、Cognoscimus':知る、認める、(一人称複数現在)significat:意味する、affirmationem:断言、主張、肯定、確認、{1}: ` et:また、そして、dixit:言った、illis,:それらに、彼らに、An:~かどうか、~でないか、pax:平和、平安、ei?':彼に、significat:意味する、nonne:~ではないか、~かどうか、でないのか、illud:それは、ex:~から、~により、regno:王国、Domini?::主、` et:また、同時に、dixerunt,:言った、Pax':平和、平安、significat:意味する、affirmativum::肯定の、肯定的な、` et:また、しかもその時に、ecce:ほら、見よ、Rachel:ラケル、filia:娘、ejus':それの、彼の、significat:意味する、affectionem veri interioris::内的な真理への情愛、` venit:来た、行った、cum:~と一緒に、~と、grege':(羊や山羊などの)群れ、significat:意味する、doctrinalia:教義、(の事柄)、interiora.:内的な、より内なる、

3774.四~六節、「そして、ヤコブは彼らに言った。私の兄弟達よ、あなた達は何処から(来たの)か? 同時に、彼らは言った。私達はハランから(来ました)。
また、彼は彼らに言った。あなた達はナホルの息子ラバンを知っていますか? 同時に、彼らは言った。私達は知っています。
また、彼は彼らに言った。彼は平安ですか? 同時に、彼らは言った。平安です。しかもその時に見よ、彼(ラバン)の娘ラケルが羊の群れと一緒に来た。」
「ヤコブは彼らに言った」は、善の真理を意味し、「私の兄弟達よ、あなた達は何処から来たのか?」は、同じ起源からの仁愛を意味し、「同時に、彼らは言った。私達はハランから来ました」は、共通の根源の善からを意味し、「また、彼は彼らに言った。あなた達はナホルの息子ラバンを知っていますか?」は、彼らにその根源の善があるかどうかを意味し、「同時に、彼らは言った。私達は知っています」は、確認を意味し、「また、彼は彼らに言った。彼は平安ですか?」は、それが主の王国からのものかどうかを意味し、「同時に、彼らは言った。平安です」は、肯定を意味し、「しかもその時に見よ、彼(ラバン)の娘ラケル」は、内的な真理への情愛を意味し、「羊の群れと一緒に来た」は、内的な教義の事柄を意味する。