創世記 第三十章の内容(内意の概要)

前の章においてレアによるヤコブの四人の息子達によって、信仰の真理から愛の善への上昇に関する教会の状態、或いは教会に為される人間の状態が取り扱われた。この章においてラケルとレアの女奴隷からのヤコブの息子達によって自然的な真理と霊的な善との媒介物を通した連結が取り扱われる。またそれはその秩序により再生される人間の許に行なわれる。
その連結の後に真理と善の増加と結実が述べられている。それがラバンの羊の群れを通してヤコブが自分自身に獲得したその羊の群れによって意味されている。

1.ところがしかし、ラケルは自分がヤコブに産まないことを見た。そしてラケルは自分の姉に嫉妬して、同時にヤコブに言った。私に息子達を与えよ、またもし、与えないなら私は死んだも同然の者です。
2.同時に、ヤコブはラケルに怒りをかきたてられ、そして言った。私が神のようにあろうか、神があなたのために腹の実を守るのではないか?、
3.同時に、彼女は言った。私の女召使ビルハを見よ、あなたは彼女へ近づけ、そして彼女は私のひざの上に息子を産まなければならない。そして私もまた彼女により生かされよう。
4.そして、彼女は自分の女奴隷ビルハを女として彼に引き渡した。またヤコブは彼女へ近づいた。
5.そして、ビルハは身ごもり、またヤコブに息子を産んだ。
6.そして、ラケルは言った。神が私を考慮され、また私の声を聞かれた。そして私に息子を引き渡された。それ故に、その息子の名をダンと呼んだ。
7.また、更に彼女は身ごもった。そしてラケルの女奴隷ビルハはヤコブに二番目の息子を産んだ。
8.そして、ラケルは言った。私は神の戦いで私の姉との戦いに勝った。そしてその息子の名をナフタリと呼んだ。
9.ところで、レアは自分が産むことについて止まったことを見た。そして自分の女奴隷ジルパを取り、また彼女を女としてヤコブに引き渡した。
10.そして、レアの女奴隷ジルパはヤコブに息子を産んだ。
11.また、レアは軍勢が来たと言った。そしてその息子の名をガドと呼んだ。
12.また、レアの女奴隷ジルパはヤコブに二番目の息子を産んだ。
13.そして、レアは言った。私の幸福の中に、なぜなら、娘達が私を祝福するであろうから、そしてその息子の名をアセルと呼んだ。
14.そして、ルベンは小麦の刈り入れの日々に進み、また畑(野)においてマンドレーク(ナス科の草本)を見つけ、そしてそれらを自分の母レアに持って来た。またラケルはレアに言った。私は願う。あなたの息子のマンドレークを私に与えよ、
15.同時に、レアはラケルに言った。あなたが私の夫を取ったことは僅かなことだろうか? また私の息子のマンドレークもまた取るのか? 同時に、ラケルは言った。それ故に、あなたの息子のマンドレークの報酬として、今夜、彼はあなたと一緒に寝るであろう。
16.そして、ヤコブは夕方に畑(野)から帰って来た。またレアは彼に会いに出て行き、そして言った。あなたは私に従って来なければならない。なぜなら、私の息子のマンドレークにより私はあなたを借りることで借りたからです。そしてその夜、彼は彼女と一緒に寝た。
17.また、神はレアに聞かれた。そして彼女は身ごもり、またヤコブに五番目の息子を産んだ。
18.そして、レアは言った。私の夫に私の女奴隷を私が与えたことに神は私に報酬を引き渡された。そしてその息子の名をイッサカルと呼んだ。
19.また、レアは更に身ごもり、またヤコブに六番目の息子を産んだ。
20.そして、レアは言った。神は私に善い嫁資を与えられた。今回から私の夫は私と一緒に住むであろう。なぜなら、六人の息子達を産んだからだ。そしてその息子の名をゼブルンと呼んだ。
21.また、続いて彼女は娘を産んだ。そしてその娘の名をディナと呼んだ。
22.また、神はラケルを思い出した。そして神は彼女に聞き、また彼女の母胎を開かれた。
23.そして、彼女は身ごもり、また息子を産んだ。そして言った。神は私の不名誉を隠された。
24.そして、その息子の名をヨセフと呼んで言うことに、エホバが私にもう一人の息子を与えて欲しいと言った。
25.また、ラケルがヨセフを産んだ時に為されたこと、即ちヤコブはラバンに言った。私を行かせよ、そして私の場所と私の土地に私は行こう。
26.私の女達、また私の息子達を与えよ、私はあなたに彼らのために仕えた。そして私は行こう。なぜなら、あなたは私の苦役を知っているからです。それによって私はあなたに仕えました。
27.同時に、ラバンは彼に言った。もし、あなたの目に恩恵を見つけたなら私は願う。私は試した。そしてあなたのためにエホバが私を祝福された。
28.また、彼は言った。あなたの報酬を私の上に示せ、また私はそれを与えるであろう。
29.同時に、ヤコブはラバンに言った。あなたはどんなふうに私があなたに仕えたか、また私によってあなたの財産がどのようになったか知っています。
30.なぜなら、私が来る前はあなたにあった財産は僅かだったからであり、また私が来た後で突然に豊富になったからであり、また私の足によってエホバはあなたを祝福されたからです。そして今や、私もまた私の家のために行なう時ではないですか?
31.同時に、ラバンは言った。私はあなたに何を与えるべきか? ところがしかし、ヤコブは言った。あなたは私に何も与えるべきではありません。もし、下記の言葉をあなたが私に為すなら私は帰ってあなたの羊の群れを飼って守りましょう。
32.そして今日、私はあなたの凡ての羊の群れを通り過ぎましょう。そこから斑点入りのものと斑点で覆われた凡ての家畜と小羊の中の黒い凡ての家畜、また山羊の中の斑点で覆われたものと斑点入りのものが取り除かれねばなりません。またそれが私の報酬にならなければなりません。
33.そして、明日に私の正義が私に答えるでしょう。なぜなら、あなたは公然と私の報酬の間に行くからです。山羊の中の斑点の入っていないものと斑点で覆われていない凡てのもの、また小羊の中の黒くないものは私によって盗まれたものです。
34.同時に、ラバンは言った。見よ、確かにあなたの言葉に従ってなるように、
35.そして、彼はその日に、まだらにされ、また斑点で覆われた雄山羊、また斑点入りのものと斑点で覆われた凡ての雌山羊、その中に白色のある凡てのもの、また小羊の中の凡ての黒いものを取り除いた。そして自分の息子達の手に渡した。
36.また、彼はそれらとヤコブの間に三日の道のりを置いた。そしてヤコブはラバンの残りの羊の群れを飼った。
37.そして、ヤコブは自分自身に新しいポプラの棒とハシバミの棒、およびプラタナスの棒を取り、また樹皮をはぎそれらについて皮はぎで白いものに為し、棒に関してはぐことを為し白いものに為した。
38.そして、ヤコブは水の水槽の水桶に樹皮をはいだそれらの棒を置いた。それによって羊の群れの部分から飲むために羊が来た。またそれらがそこへ飲むために来ることで発情した。
39.そして、棒によって羊の群れは発情し、またまだらにされ、斑点の入った、および斑点で覆われた羊を産んだ。
40.そして、ヤコブは小羊を分け、また羊の群れの顔をラバンの羊の群れの中のまだらにされたものと凡ての黒いものへ向けた。そして自分自身のためにだけそれらに群れを配置し、またラバンの羊の群れのためにそれらを配置しかなかった。
41.そして、凡ての群れの中で最初に集まっている羊の群れの発情することがあった。またヤコブは水路の中で羊の群れの目に向かって棒を置いた。棒によってそれが発情するためであった。
42.また、その後、集まる羊の群れのためには置かなかった。そしてその後、集まっている羊の群れはラバンのものであり、また最初に集まっているものはヤコブのものであった。
43.そして、男は自分自身を著しく大いに広げ、また彼に多くの羊の群れと女奴隷、および奴隷、また駱駝と驢馬があった。